ゆうゆ

 いやはや、毎週TVの前で、倒れそうな1時間ですなぁ。
ファン冥利に尽きると言うもの。
ぶっきらぼうなしゃべり方とか鷹山組長に頭を下げ方とか、今まで見た事のない姿ばかりで。
35歳という年齢ともマッチしている感じで、今後の演技の幅が広がりそう。
くれぐれも慎吾のようなふり幅の大きさは期待してませんから(笑)
こども店長が、男前に成長している姿は微笑ましい。
お金があっても、足りないものがあるのよねぇ〜。

 さて、4話ですが、3話より続く老人の孤独についてでした。
さまざまな理由で、身よりはあっても独居というご老人は多いものです。
そういうご老人が振り込め詐欺に狙われるという事は多いですよね。
ちょっと前なら、リフォームなどの押し売りの様な商法の的でした。
さて、今回のヘルパーの詐欺も同じ犯罪であるのですが。
要介護の方を騙す方が、より悪い事をしたような錯覚にとらわれるのは、
やはり介護という職種の持つイメージなのかもしれまん。
上手く表現をしていたなと思うのは、ナツさんにリハビリを勧めるシーン。
そうなのです。
ひとつ勘違いをしてもらっては困るのは、介護と言うのは自立支援の援助なのです。
介護度5で、寝たきりで一人では何もできない方は除いて、何かしらどこかしら
自分で動かせる方には、出来る限り、全介助はしないようにしています。
ナツさんレベルの方によくありがちなのは、何でもしてもらおうとする方がいるのです。
もちろん、どんな麻痺があったとしても、自分でやろうとする方もいます。
が、そうではなく、出来るのにして貰おう、甘えようという気持ちの強い方とのやり取りは正直大変です。
何もかもしてあげる事は簡単です。
が、一度落ちたADLを上げる事は大変な事なのです。
年齢によれば、寝たきり直結し、死に繋がる可能性もある訳なのです。
そういう例を嫌というほど見てきたのですから。
「冷たい」「優しくない」と、言う方もいます。
が、全部してあげる事の方が、優しくない行為である事を理解されないのです。
もちろん、頑張って一人で出来る事が増えれば、誉めて差し上げますよ。
認知があっても、一人の人格としての尊重が大切なのです。 

 ですが、ご老人は、人生を積み重ねてきた方々ばかり。
そう簡単ではありません。
年を取るごとに、頑固やわがままになっていくものです。
そう、ならないように、いつも情緒豊かに広い視野を持って生活をしないとと
本当に思うのです。

 タイトルバックはなんだ??
こんなものを今まで、小出しにして隠してたのね。
5人の声は、このハードな映像には似つかわしくないけどな(ぼやき)
本当に次から次に楽しませてくれるわねぇ。
当初は、こんなに、スタッフに感謝する事になるとは、本当に思わなかったわ。

 さて、5話ですが、彦一さんとさくらさんの親子の話でした。
ここらあたりのモチーフは、「瞼の母」そのものですがね。
母を思う心が、しみじみと演じておられましたね。
刺青のさくら吹雪ですが、母を思う心がこの柄を選ばせたのでしょうか??
そういう親子の情の裏に、老老介護の問題が織り込まれておりましたね。
実は、けっこう大変なのが、脳梗塞による麻痺による障害なのです。
脳血管性の認知症を発症する場合もありますが、そうでない場合もあります。
麻痺だけの場合、失語症を伴う場合。
脳のどこにダメージを受けたかで、症状はさまざまなわけです。
さくらさんのご主人は、麻痺だけの場合ですが、ある日突然、脳梗塞が起こり、
昨日まで動いてた身体が動かなくなる。
そういう時、その人の持つモチベーションが障害のありようを変えるのです。
日常のすべてに人の手が必要となる。
という事が、どれだけ大変な事が想像できるでしょうか?
それを支える方は、何倍も大変だという事も想像できるでしょうか?
後を絶たない老老介護の悲劇も、頑張りすぎた結果だったのかもしれません。
頑張りすぎる前に、他人の手を借りる事は、大切な事なのです。

 彦一さん、静かに活躍の回でした。
が、休憩室での涼太とのシーン、二本木さんとの乱闘シーン。
ソフトなクサナギさんとハードなクサナギさんが、両方楽しめて一挙両得って感じ。
話の方は、晶さんの頭痛、物忘れが実は若年性アルツハイマー型認知症だと判明しました。
う〜ん、どうでしょう。
若年性アルツハイマーは、本当に悲惨です。
進行が早いというのもありますが、分からなくなってる自分に対しての不安や苛立ちで、
混乱し、自分を保とうとすればするほど苦しく思うそうです。
ドラマの中で描くのには、誤解が生じないか、少し不安があります。
純粋にアルツハイマーだけの症状ではなく、うつなどの精神科の症状が加わる場合もありますので、
くれぐれも描き方には注意が必要だと思います。
そうして、晶さんには、過去がありそうですよね。
これも介護の持つ問題なのでしょうか??

 さて、6話は、悲しい恋のお話でした。
ま、認知症のご老人に人を好きになる感情は無理かもしれませんが、この人は自分にとって、
安心できる人かどうかは分かります。
徳田さんが、どのくらい分かっていたかは、不明ですが、心の安らぐ思いをしていたのは、間違いないと思います。
ミッキー・カーティス演じる不良じいさんは、カッコ良過ぎる気もしますが、人生には、
何が起こるか分かりません。
認知症になっていた初恋の人を、そのままに受け入れる寛容さ。
これが、とても大切なのです。
お嫁さんの様に、嫌がってしまいがちです。ですが、お母さんは今は独身。
むしろ「ありがとう」と言ってもいいんですよね。
「こんなになっていても、義母の事を気にかけてくれて」と。
死んじゃってからだったのが、すごく残念。
老人はこうあるべきと、決めつけるのは、やはり悲劇の始まりと思うのですが。

 二本木さんの恋は、身を引く事で成就しました。
どちらも報われなかったかもしれませんが、心の区切りはついたのですねぇ。
切ないですねぇ、男ですねぇ。