んー、なんか今回も読み応えナシ。
 考えてみると、「野球狂の詩」が載ってる号はイマイチな印象がある。決して悪くはないのだろうが、いまどきだとどうもあの手のマンネリは読む気になれない。あの手のマンネリが許されるのはビッグコミックあるいはビッグコミックオリジナル、はたまた漫画サンデーや週刊漫画Timesといったいわゆるオヤジ雑誌ではなかろうか。なので、オリジナルに「あぶさん」が載ってるのは全然OKなんだよなー。モーニングにあるべき漫画なのだろうか?というのがどうにも拭い去れない。

 弘兼憲史「部長島耕作」
 んー、そんな簡単にハッピーエンドでいいのだろうか。まあ高市さんには幸せになってもらいたいけどさ。三郎丸さんの心情がいまいちよーわからんね。

 山本康人「小鈴14歳」
 あー、この人のマンガ、なぜ読みにくいか今さらながらわかった。モノローグ。一人語りが多すぎるんだよ、この人のマンガ。ガンマにしろ、コレにしろ。他方、「内線893」とか「打撃天使ルリ」あたりはモノローグが少ないのね。だからわりとすんなり読める。うん、絵は脂っこいんだけど、でもいろんな人間描ける人だし、基本的には面白いよね。この「小鈴14歳」も、それほど悪くはない・・・んだけど、やはりちょっと読みにくいよなあ。
 ともあれ次号で終結。どうまとめてくるのかな。

 末田雄一郎・高橋のぼる「絶叫教師エディー」
 んー、まとめ方としては納得なんだけど、しかしエディーにそんな骨っぽいところがあったろうか?少なくとも1話2話あたりの雰囲気だと、もっと頼りない感じだったと思うし、そこから大きく成長するような描写も特にない。にも関わらずこの懐の深さ。ちょーっと「?」な感じだねえ。単行本でまとめて読むとまた違うのかなあ。

 小川隆章「渺々」
 「びょうびょう」と読みます。キャッチが「知られざる海中世界」「海の生命のドラマ」「神の目で見つめる漫画」とあって、んーとあの「ゴン」とかアレ系の漫画ですな。いやーモーニングはこうゆうの好きだよなあ。悪くはないし、これもなかなか読めて面白いんだけど、なんか個人的にはあってもなくてもいいというか。というか、まあ平たく言うと好みじゃないんです。だからダメとは言わないけどね。

 黒田修平・大島やすいち「風介がゆく」
 最終回。毎回毎回手堅くまとめてくるのだが、その手堅さがアダとなったか、モーニング読者は比較的目が肥えてるからねえ。この手の古いタイプの漫画は続けにくいかもねえ。肝心と思われる風介の過去についてもたった1ページでさらっと語られてオシマイかあ。なんだかなー。
 この人の漫画、嫌いじゃないので、またいずれ描いてもらいたいねー。

 榎本俊二「えの素」
 わははははは。かなわんぞオイ、いきなり「ハミチンズ」って(笑)。
 でも冷静に考えたら、それはハミチンじゃなくて「ハミキン」だよな(←どうでもいいって)。

 次号、待望のバガボンド連載再開。今度は何週載るのやら。
 もひとつ「オーダーメイド」も次号掲載。

 「スペリオール総力企画 最強 BUSINESS COMIC シリーズ[サラリーマンの達人]」ですって奥さん。なんだかなー。いや、確かにスペリオールのターゲット層は20代後半〜30代くらいのサラリーマンなんだろうが、だからってそんな企画はどんなもんかなーとか思うな。そんな漫画ばかりにされると悲しいぞ。
 で、新連載のラインナップが松田洋子、藤波俊彦、ロドリゲス井之介、須賀原洋行、そして聖日出夫。藤波俊彦と松田洋子あたりは楽しみだが、須賀原洋行はなあ。モーニングのアレ読む限り破綻してそうだし、この間までやってたやつも相当お疲れのようだったし。この人しばらく休んだ方がよくないかね?んでもって聖日出夫はもちろん笑介ちゃんなわけで。「社長 大原笑介」ですってよ。シマコーに対抗してるんかね?なーんだかなーって感じですな。いや、決して嫌いじゃないんだけどさ。でもスペリオールが面白くなってきた原因のひとつとしては、マンネリの王者たる笑介ちゃんが終わったことにあることは明白なのに、なんでここへ来て戻すのかなーってのがねー。せっかくあか抜けてイイ雑誌になってきたのに。
 どうなることやら。

 山田玲司「快楽の裏社員ロベルト」
 で、その企画の第一弾として投入の読み切り。スーパーサラリーマンを目指す男が、夢枕の親友のお告げでロマンを求めてラテン系のもうひとつの顔を持つ・・・って話。山田玲司は相変わらずだなーって感じの漫画ですな。面白くないとは言わないけど、如何にもこの人が描いたサラリーマン漫画って感じで、ものすごーく想像の範囲内。つーか、これ、主人公の立場と設定がちょこっと違うってだけで、この間までヤンサンでやってた「NG」といっしょだね。もっと目新しいことやってもらいたい。いや、好きな漫画家だから言うんですよ。ええ。
 あともうひとつ苦言すると、この人の描くサラリーマンってものすごく理想っぽすぎね。前号のときそんなこと書いた気がするけど、いまだにバブリーなヤンエグ崇拝してるっぽいとこあるんだよなー。もちっと等身大に近いところで描いてもらいたい。まるっきりその辺のサラリーマン描けってことじゃなくてね。手の届きそうなところにいるヤツにしてくれないと、感情移入もできないってことさー。

 太田垣康男「MOONLIGHT MILE」
 んーむ。このマンガ的には遺体をタダでは捨てないだろうとは思っていたが、まさかそこまでマンガチックなことをやるとは・・・。いくら軌道計算できたとしても、実現するのはそれこそガンダムに針の糸を通せというくらい難易度が高いのではないかとか思うのだがどうですか?まあ、面白いからいいですけどね。
 次のエピソードは MW の澤村登場らしい。ううむ、楽しみだ。

 花村萬月・さそうあきら「犬犬犬(ドッグ・ドッグ・ドッグ)」
 ここ数回の展開でそろそろかなって感じはしてたが、次号最終回。ここからどうまとめるのか非常に楽しみだね。

 件の企画で次号は「カルロス・ゴーン物語」掲載!!・・・って、カルロス・ゴーンって、誰よ?(←おい)なんつーか、わりとどうでもよさげなマンガっぽいですな。あ、でも冨樫ヨーコ+戸田尚伸ですってよ。マジか。

 作品は少年冤罪をテーマにしたドキュメンタリー短編。や、フィクションなのか、事実を元にした作品なのか、その辺はこの単行本には書いていないのだが、おそらくは後者だろう。
 塀内夏子というとスポーツ漫画、スポーツ漫画といえば塀内夏子、というくらいにスポーツマンガしか思い浮かばないような人なのだが、こういうのも書いてるんですな。掲載当時はあまり考えてなかったのだが、今こう改めて考えてみると異色な感じがする。が、もちろん作品的には塀内スタイルで読み応えアリ、感動・涙アリでイイ作品に仕上がっていると思う。

 内容は、警察によって殺人の罪をでっち上げられた少年3人が、「子どもの人権弁護団」の弁護士たちの活躍によって審判ギリギリのところから無罪になるまでを描いている。少年達の心の移り変わりの様子や、弁護士達の熱が読者にしっかり伝わってくる。そもそも上手い作家ではあるのだが、こういう短編になるとその「旨味」みたいな部分がぎゅっと凝縮されるような感じだ。や、もちろん長い作品もいいんですけどね。
 主人公達の頑張りもいいのだが、脇役である、少年のウチのひとりが勤める会社の先輩塗装工がなかなかいい味を出している。この人の描くいかにも脇役な雰囲気を持つキャラクタではあるのだが、迫力のある演技をしている。・・・ってマンガだっつーの。

 まあ予定調和と言ってしまえばそれまでなのかもしれないし、また、こういうマンガで安易に感動とかしちゃほんとはいけないのかもしれない。けれど、ひとつの「マンガ」として読んだ場合に、素直に感動できる良作だと思う。
 読んでソンはナシ。★★★☆☆。

 同時収録「テープは語る」もやはり少年冤罪をテーマにした作品。事件のキーを握る不良風の女の子(スカートが長いのがなんともはや・・・そんな時代じゃないと思うんだけどなw)がいい感じ。なんかね、この人の描くこの手の女の子って魅力的だよな。
 どうでもいいことだけど、カバー折り返しのの著者紹介によると、この人昭和35年生まれですって。今41歳。ひえー。でも考えてみればわしが中学生くらいのころから第一線で活躍してるんだから、そんなもんだよなー。いやはやびっくり。いや、考えようによっちゃまだ41歳って感じかな。まだまだ描けるよね。ファンとしては頑張って欲しいです。

(発行日:1993/03/05)

 んー。なんかやっぱりイマイチですな。
 理由は書かないけど、まあだいたい想像通りっつーことで。

 馬場康誌「空手小公子 小日向海流」
 連載再開。なぎなた部の晶子タン登場・・・とか思ったらなんと忍者登場。「忍術部」ってなんじゃー(笑)。またなんだかぶっ飛んだキャラが出てきてしまったのだが、このマンガ果たしてどこへ行くのやら。いや、面白いからいいけど。

 福本伸行「賭博破戒録カイジ」
 大発見。「ざわ・・・」はカイジ一人の時にも発声するんだね(笑)。ってことは、あれは群衆のざわめきではなく、登場人物の心の中のざわめき(?)なんだな。ううむ。

 日高トミ子「雪晴れの日に」
 第45回ちばてつや賞大賞作。
 両親の離婚によって幼いころから顔を会わせていない父が、ある雪の日に新宿でホームレスとなって凍死していた・・・というところから主人公の少年が回想を中心に、主にその心情の変化みたいなものを描いている。
 で、これがなかなか。次々と思い出される父との情景に、少年が自分自身の父への思いに気付くというようなくだりでぐっと来てしまう。最近読んだこの手の賞モノでは、かなり出来のいい作品ではなかろうか。絵はラフなのだが、下手というものではないし、そこにまた味もあってよい。いやいや期待できる新人ではなかろか。

 「バカ姉弟」の単行本はいつになったら出るんじゃろか。

 スピ系の新人発掘を主眼とした増刊。3号目だが定着してきた感アリ。ほんとに新人かよっ!ってな人もいればへなーな感じの人もいたり。って、前回もそんなこと書いたね。まいっか。
 長々書くのもアレなので、ヒトコトずつテケトーに。

  • 池田圭司「バケツの唄」青春。なんか一人はWIMのモンちゃんみたいだね。内容はまずまず。
  • ツギノツギオ「スッパニタータ」相変わらず濃い。是非本誌で連載してもらいたい。
  • 上野景照「SKY」ちょっと狙いすぎの感が。どっかで見たような絵。
  • 渡辺泰行「九九を覚える」ほのぼのしててなかなか。ただタイトルが。
  • 増田賢也「東京モンスター」内容はともかく、雰囲気と絵がありがちな感じ。正直イマイチ。
  • 須田信太郎「ビール侍」内容はそれほどでもないが、絵柄とテーマはいい感じ。ほかの作品を見てみたい。
  • 山田未来「旭湯」アオリに釣られた。でも絵柄と雰囲気は好み。話は説得力に欠ける感じ。
  • 内田健敬「迷Qドライバー」内容は悪くないが、雰囲気が。花がないっつーか。
  • 爆裂Q中村好夫+松田望「少年地獄」勢い命の関西系のマンガてのは苦手なんですわ。
  • 井田義森「WAKURABA」悪くはないけどちょっと設定に無理ありすぎ。あと、このサイズだと読みにくい。
  • 見ル野栄司「ヨロシク鳥男」天久とか長尾とか系か。面白いけどすぐ飽きそう。
  • 野本明照「オセロ」巧いけど、内容がついてきてない感じ。妙にこなれすぎてる感あり。
  • ジザイ真一「ザ・クラウン」こういうの嫌いじゃない。後半もうちょっと厚くして欲しかった。
  • いわしたしげゆき「HAPPY GO LUCKY」話も絵も悪くないが、クライマックスはもう少し大胆なコマ割の方がいいのではとか。
  • 波多野秀行「じ・い」萌えも燃えもあってナカナカ。キャラも魅力的。もっと描いて欲しい。

 うむ、全体にツブが揃ってた気がする。わしとしてはツギノツギオ、山田未来、ジザイ真一、いわたしげゆき、波多野秀行あたり注目かな。ツギノ、波多野あたりはすぐにどっかで連載持ってもいいくらいでは。個人的な趣味で言えば、ツギノはヤンサンあたりの起爆剤として、波多野はスペリオールあたりに持ってくるといいのではないかとか。
 しかし2号を読み逃したのが悔やまれる。

 八神ひろき「G-taste」が8ページ袋とじ。
 これのために買う人って、いるんだろうか。はなはだ疑問。

 はっとりみつる「イヌっネコっジャンプ!」
 パンモロ大サービス+もぞもぞでハァハァな展開+百やんにぎにぎ(笑)。目がイッっちゃってるよー。そんな読者サービスもありつつ、なんとなく話が進みつつあるような気もしなくもない。しかしわっきーもうろたえてる場合じゃねーだろーに(←ほっとけよ)。あと、カレシたんがナニを考えてるのかとっても気になったり(笑)。
 それにしても最終ページのアオリ「それともフェラっちゃう?」って、そんな・・・

 こばやしひよこ「PERIDOT」
 そんなんでいいの!?って感じの最終回。過去キャラ出しまくればいいってもんじゃねーだろーって気がするのだがはてさて。次回作はあるのだろうかないのだろうか。とりあえずヤンジャンのがあるからお休みかね。アレはアレでまた(←おい)。

 すぎむらしんいち「クローン5」
 何処へ行くんだかまったくわからんマンガですな。相変わらずテンションも高いしハッタリがきいてて面白くなりそうな雰囲気はあるのだが、いかんせん隔週連載。そろそろどういう話になっていくのかってのを示して欲しい。でなきゃ、ついて行きにくいですぜ。でもこの人のマンガってずっとこんな感じかも。

 とりあえず一通り読めるようになってきた。この雑誌って、実は結構対象年齢低くない?どーも中高生くらいをターゲットにしてるような気がしてきた。ヤンマガよっか対象年齢低いんじゃない?
 次号は11月20日発売。忘れるな>わし

 毎度おなじみバカヤンキーマンガ第7巻。
 表紙の殿が笑えるが、しかし内容はちと厳しくなってきたかなー。
 河井の秘密が明かされる(笑)合コン編、先生の放任っぷりと福士の極悪っぷりがイカス炎の修学旅行編は面白いのだが、全体にマンネリ化してきているのと、なにせパワーダウンしてきているのが見て取れる。石井のホモ疑惑とか前田のホラ吹きとかも面白くなくはないのだが、展開が読めてしまうし、やや食傷気味。や、今まさに連載でそのネタをやっているせいもあるかもシレンが。
 このあとのハワイ編はかなりつまらなかったし、次巻収録予定の銭ゲバヤンキー河井編も期待したわりには落ちがどうにも。悲しいがもうハッキリとピークを過ぎたマンガだろうと思う。前にも書いたかもしれないが、願わくば惰性連載に突入する前にすぱっと締めてもらいたい。今ならまだ間に合う。
 そんなこんなで★★☆☆☆。

 ちなみに帯によると累計130万部ですって。1冊20万ってとこか。一時はヤンマガの顔にもなれるか!?ってな勢いもあったのでもうちょっと売れてるかと思ったのだが、それほどでもなかったのね。

(発行日:2001/11/06)

 ヤンジャン増刊って、漫革と別冊の違いがよくわかんないんだよな。「サムライガン」「風の一平」あたりの増刊連載はどっちにも載ってるし。とりたててテーマとかがある風でもないし。厚いのが別冊、中閉じが漫革?それもなんだかなー。統一しちゃった方が商業的には有利なんじゃないの?とか思っちゃうよな。余計なお世話だろうけど。

 永井豪「バイオレンスジャック」
 「戦国魔人伝」ジャックと一緒に暴走族が戦国時代にタイムスリップして、鉄の馬を駆って戦争に荷担する、みたいな感じか。うん、永井豪はこういうのはいいんだよね。まあ古くさい感じはするんだけど、しかしこの独特の迫力ってのは永井氏の持ち味だし。でも・・・まあ今日はいいか(笑)。

 熊谷カズヒロ「サムライガン」
 コレのために増刊を買ってるといっても過言ではないソレ。
 正蔵の死を知る茜と牧。牧の怒りの形相が迫力。そして楓から市松の情報を聞き、いよいよ牧は赤いサムライガンの装束を着て評議会に反旗を翻す。くくう〜っ、カッコ良すぎ。
 それにしても随分脂っこいところに入ってきた模様。もしかしたらぼちぼち終わっちゃうのかね?まー、まだまだ伏線はいろいろあるから、あと5〜6回くらいはあるだろうけど・・・。
 それにしても前にも書いたけど、この人のほかの漫画も読みたいよなあ。

 諫山朗・水穂しゅうし「スモーク×スモーク」
 第9回YJ原作大賞準入選受賞作。面白いのかもしれないけど、残念ながら伝わらず。多くは語らんが、原作の人は納得なんだろうか、とか。まあいいか。

 渡辺祥司・あだちつよし「スーパーヒーロー僕」
 第1回MANGAグランプリネーム部門入賞作品。ヒーローになりたい関係の漫画としては結構ありがちなシナリオだと思うのだが、構成や構図なんかで読ませられた感じ。どこまでがネームなのかはよーわからんが、どっちかっつーとネームを書いた人よりは絵を描いた人の力だろうなー。

 北川博子「ラストチャンス!」
 第1回ヤングジャンプMANGAグランプリ奨励賞受賞者。てことは受賞作品そのものではないんかね。
 幼なじみのマネージャーが死んで以来やる気ナシの万年補欠クンが、その幼なじみの幽霊に導かれて頑張る、みたいな話。話も絵も、そしてなにより構図がいい感じ。まー野球漫画のナキドコロである、ヘルメットをかぶったときのキャラの描き分けってあたりに不安はある(この作品では主人公とヒロイン以外はほとんどセリフがないのでたまたまおっけーだった)が、その辺は慣れもあるんだろうし、MANGAグランプリの関係では一番期待できそうかね。
 ただ、絵柄内容ともに青年誌向きではないかも。少年ジャンプの方がいけるんじゃないかな。

 HIDE「サーファーズ」
 第1回MANGAグランプリ佳作受賞作。絵もスッキリしてていいし、内容もまずまずなんだけど、こなれすぎ?というか、妙に押しつけがましく感じる作品。気のせいかな。例えばバイク好きでバイクで走れば万事解決!みたいな漫画を描く人もいるじゃないですか。それに似たような匂いがある。
 うーん、地力はありそうなのでほかの作品も読んでみたい気もするけど、どうかなあ。偏見を持って書いちゃうと、ペンネームが如何にもって感じだし。はてさて。

 梅沢俊一「異邦人」
 これは新人ではないのね。なんか新井英樹風。絵もそうだし、展開とかスジとか。突然現れた女の子が、男の子の恋の後押しをする・・・って、この間 IKKI で新井氏が描いてた「KUJIRA14」に話も似てないかな?でもまあ悪くはないです。こゆの好きだし。

 太田黒隆夫「男爵の夢」
 第1回MANGAグランプリ入選受賞作。画力があるのは認めるけど、何を描いているのかさっぱりわからん。最初の方でもう少し説明的なセリフとか欲しい気もするし、それになによりフキダシ。かっこいいつもりなのだろうが、誰がしゃべってるのか、はたまたモノローグなのか、全然わかんない。話の内容も全然つかめないし・・・。わしの頭が悪すぎるんだろうか?だとしても、読み手になんらかの技能を要求する漫画って、あんまよくないと思うぞ。
 これが入選かあ・・・。まあ、そういう基準だってことなんだろうね。わしのセンスではないです。申し訳なし。

 どうでもいいけどこの雑誌、厚すぎ(笑)。
 次回ヤンジャン増刊は1月17日発売「漫革」No.25。

 例の濃ゆさ全開田口バトロワ第5巻。
 話は中盤戦、サードマン三村が嘉門達を倒す作戦を実行するあたりを背景に、ほかの生徒の様子なんかも。三村と瀬戸のコンビの作業は今後の展開を知っていても読んでいて息が詰まりそうになる。こうやって話を知っていてもこれだけ楽しめるってことは、改めて漫画はストーリーだけではないんだな、という気がするな。また、田口氏の絵にそれだけの迫力があるということも言える。

 一方、この巻でお亡くなりになるのは、これでもかというくらい濃いオカマ月岡彰と不良娘グループのひとり清水比呂乃。
 月岡の普段のエピソードなんかも挿入されているわけだが、これがまた濃い濃い。父親のオカマバーを中学生にして手伝っていて、ヤクザを手玉に取ったりするのだ。こんな素敵なオカマ(しかも中学生)を描く田口氏バンザイって感じだな。
 清水は前巻でアイドルオタク南との銃撃戦でも登場したが、この巻ではついにお亡くなりに。この辺になると原作の詳細をあまり覚えてないのだが、こんな死に方だっけか。それにしても清水の死に顔がまた怖すぎ(笑)。

 んで、毎巻最後についてくるオマケエピソード、今回は幼少期の七原秋也。なんつーか、イイ話ではあるし、七原の正義感の強さの秘密をかいま見るようなエピソードではあるのだが、しかしヤなガキだな(笑)。

 最近連載もあまり追ってないし、ぼちぼち原作も忘れてきているのだが、次巻あたり三村が死んだりとか、七原が内海らと合流するような展開になったりするのだろうか?ああ、内海らの死ぬあたりのくだりはこれまたすげえ絵を描いてくれるんだろうな。今から楽しみだ。
 いずれにしても佳境に入ってきたな。残り20人。

 というわけで原作を読んでいても楽しめる良作★★★☆☆。
 次巻は4月か5月頃になるんだろうか。

(発行日:2001/12/10)

 書きそびれたトピックをまとめて簡単に。

 モーニングNo.49
 「部長島耕作」「カバチタレ!」と看板漫画が休載であるにも関わらず、連載再開の「バガボンド」のおかげで雑誌全体に重厚感があった。やっぱこれがあるのとないのとでは大違いだな。どうでもいいけど「オーダーメイド」はいつからあんなタイトルロゴになったんだろ?ちょっと前の(アロハの回)を見てみたらこれも同じタイトルロゴだった。もしかして前からこうだった?それにしても「奇妙なボーダーライン」は終わりそうで終わらない。案外ファンの反応が良かったりするのだろうか?

 アフタヌーン シーズン増刊 Vol.9 Winter
 たまに買って読むんだけど、ちょっと読み方がわからない。しかしこれを読んでおかないと漫画マニアとは呼べなさそうな気もするなあ。いや、そんな風に読んでもらわなくて結構だけどサ。

 週刊少年チャンピオンNo.50
 立ち読みなので曖昧だけど、今週からはじまった「7人のナナ」だっけ?いやもうすごすぎだな。そんなのありかよ。ありなんだろうな。なんつーか、思えばチャンピオンって、はるか昔からこういう風に人の欲求に対してストレートに応える雑誌だった気がする。乾はるかや内山亜紀が少年週刊誌で連載持ってたってのもすごいよな。方向は違うけど、「本気!」とか「バキ」なんかも、ほかの少年コミック誌じゃあできなさそうな気がするよ。

 ヤングマガジンNo.50
 読むところがどんどん減ってるなあ。「賭博破戒録カイジ」そんなことしてだいじょぶなのか?なんだかコレがミソになりそな予感。「食べれません」王様ゲームにワラタ。

 マンガは読んでるんだけど、レビュー書く気力ナシ。うむう。