これにて最終巻。うむ、よかった。
最後だし、なんかいろいろ書こうと思ってたんだけど書けないな。
まー、あれだ。偏見を捨てて読んでみて良かったなと。いえね、わし自身、2巻が発売された頃はこの漫画のことをあまりよく知らなくて、しかし本屋さんではポップ付きで平積みされてたりして、「あー、なんかヲタ向けの漫画があるなー」とか思ってたんですけどね。全然ヲタ向けじゃないよな。大王に載ってたってのが不思議なくらい(←おい)。
笑いとかギャグとかってのとはまたちょっと微妙に違うセンスのユーモアなのだが、その微妙に違うところがイイのだろう。で、繰り返し読むことで面白さが増すような気がするのだが、それは登場キャラの性格なんかを掴めば掴むほど言動に説得力が出てくる、というところに要因があるのではないかと思う。つまり、そのくらいしっかり作られてる漫画なのだ。いや、作者がそこまで考えて描いてたかどうかはわからないんだけど。むしろ描いているうちにキャラが勝手に動き出したってやつではなかろうか。
で、この巻。
前巻はそれまでに比べて随分毒が強くなった印象があったのだが、この巻は最終回を睨んだ展開が多いせいか、泣かせが結構ある。榊さんとマヤーの話とか、あと前にも書いたけど最終回の神楽の涙ボロボロとか、泣いちゃうよなー。もちろん泣かせだけでなくしっかり面白いんだけどね。なんとなく何度も読んでるうちに神楽のバカっぷりにハマり気味。基本的にいいヤツなのだがバカってあたりがいいよなあ。こんな子が自分の娘だったら、かわいくてしょうがないだろうな(笑)(←「娘」とかいうあたり、オヤヂ化が進んでるなー>わし)。
ネタ的にツボに入ったのはいくつかあるのだが、逐一あげてもキリがないしなー。
そんなこんなでベタ誉めになってしまうが、漫画としての完成度がかなり高いと思う。漫画好きなら偏見を捨てて一度は読んでもらいたい作品。
この巻だけ読んでどうか?ってのはあるが、最後だし。★★★★★で。
これが面白いと思えない人もいるだろうけどね。それはそれでまたアリかと。わからないのが良いとか悪いとかじゃない。単にセンスがあわなかっただけだろう。
しかしなんだな。秋くらいにまた電撃大王で連載するらしいけど、ここまで完成度の高いモノ描いちゃうと、この人も次回作大変だろうな(←余計なお世話)。でも期待せずにはいられない。
(発行日:2002/06/25)