一見弥生期くらいの話に見えるのだが、実ははるか未来、かつて金星と呼ばれていた星で、文明を忘れ去ってしまった人類のお話。第一話の雰囲気からは想像できないのだが、ここまでの話の主軸は、ヒルコという青年の冒険。冒険といっても生温いものではなく、他の部族や、シシザル(人間に近い巨大な猿)などとの戦いの日々。気の抜けない話なのだ。
 独特の世界観と息をつくヒマもないほどの展開でぐいぐい引っ張って行かれる・・・のだが、連載が不定期なのよね。2巻発売後はしばらく連載が止まって、作者の人はほかの漫画を同誌で連載したりして、なんというかかなりアバウトな感じ。まあそれでも待ってる甲斐があると思わせるだけ面白い漫画なのだが・・・。
 そんなこんなで★★★☆☆。雰囲気は諸星大二郎とかに近いだろうか。熱い漫画ではないが、アクションありの冒険モノがお好きな方なら。

 3巻分まででしばらく止まっていた連載が、最近再開した。これがまた予想だにしなかった展開で。というか、こういう感じで来られると、もしかすると萎えちゃうかもしれない。むうー。
 もう少し様子見かしらね。

(第1巻初版発行日:2002/10/23)