海月玲二

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イェレヴァンはアルメニアの首都なわけだが,この町自体に観光名所はあまりない.観光客的にはどっちかというと,オープンカフェでぼんやりしたり博物館をひやかしたりする感じの町だ.あるいは,前述のエチミアヂン近辺の教会をめぐったり,近郊にある修道院を見に行ったりする拠点として滞在する.物価はそれほど高くないし,スーパーが妙に多いし,治安はかなりいいし,滞在するには悪くないと思う.

ただ交通網が旅行者的には使いやすくなっていないのが,旧ソ連諸国のアレなところである.まずバスターミナルが市中心部から遠いし,地下鉄も接続していない(不慣れな者には使いにくいバスの類しかない).さらに,バス路線そのものもそんなに充実していない(当然ながら鉄道はほぼ使えない).ゲガルド修道院のように,公共交通機関が全く存在しない場合もある.珍しく現地発ツアーとか使っちゃったよ.

イェレヴァンはそれほど歴史がないので,町のつくりはわりと適当である.あちこちで再開発を進めているようで,中心街近辺はそれなりに綺麗なビルが並んでる地区もある.一方,予算のつごうか何か,旧ソ連時代そのままの四角い集合住宅や,あからさまにボロい(というか崩壊寸前の)小さな家が並ぶ地区があちこちに残ってもいる.というか,そもそも誰が金を出してるんだろうな.新しいビルにはそんなに人が住んでるようでもないんだが.一階にカフェが入ってたりすると,そこにはいつも人がいっぱいいるけどね.
綺麗なビルの,スタイルとかはたいして統一されていない.まだらに開発されていることもあって,なんか日本の都市開発を微妙に思い起こさせるかんじ.

ここでは,「ツーリストインフォメーションは閉鎖中」とガイドブックに書いてあったので,真に受けて旅行会社で宿泊先を紹介してもらった.本当のところはどうだかよくわからない.確かにそれらしい看板は見かけなかったけど.それはともかく,ここは中級宿があまりないようなので(高級ホテルか,でなければドミトリーばっかり),珍しくアパートの部屋を借りることになった.そこで斡旋してるのは本来五泊からみたいだけど,三泊でもOKのところを探してくれたのは助かる.外観は旧ソ連丸出しのすげえビルだけど,内部は改装されててとても快適な部屋だった.洗濯機も冷蔵庫も台所も使い放題.一泊五千円ほどかかったけど,まあ大きな不満はない.しいて言えば,あとWiFiがあればなあ.


エチミアヂンはイェレヴァンの衛星都市で,大聖堂がある.ここはアルメニア教会の総本山なので,アルメニア的には大変有名な場所だ.外国に住んでるアルメニア系の人達も参拝に来るほどらしい.

というわけで俺も見に行った.イェレヴァンのヘボいバスターミナルから超ヘボいバスで小一時間ほど.バスには他に三人ほど観光客がいて,日本人の二人連れとロシア人だ.正直,アルメニアで他に日本人を見たのはこの時だけである.ロシア人氏はその二人にどこから来たのか聞いたりしていたが,俺には誰も話しかけないので黙っていた.

バスの途中で中高生の集団が乗ってきて(たぶん遠足とか見学とかそういうのと思われる.大人に引率されて大聖堂に来ていた),そいつらも二人連れにどこから来たのか聞いたりあれこれ話しかけたりしていた.俺のほうを見ながら「あいつも日本人じゃないのか」とかなんとか言ったりもしていたようだが,誰も俺に直接話しかけてはこないので黙っていた.よかったよかった.

ところでエチミアヂン大聖堂は確かにわりと立派だった.日曜だったので大掛りなミサもやっていて大混雑だ.そのスジでは有名な,いわゆる「ロンギヌスの槍」が展示されてるのも見てきた.実際のところ,なんかあんまり刺せそうな形してないが,まあ鰯の頭も信心からとか言うしな.

エチミアヂンの町自体はほんとに小さな町で,店があるようなメインストリートも数えるほどしかない.大聖堂近くに気軽に食事できる店がないのが不便だなあと思った.中央広場にあったカフェに入ってみたとき,食べものがないので「ウォーターメロンフレーバーのアイスティー」なるものを頼んだら,なんか薄めのスイカジュースみたいな味がした.あれは本当にアイスティーだったのだろうか.


今回の旅行の主な滞在先はグルジアである.でもせっかくだからアルメニアにも寄ってみようかな,と思った(アゼルバイジャンは無計画旅行だとビザが取れないので断念).さらに,トビリシからイェレヴァンまで行くのはふつうバスが便利だけど,せっかくだから夜行列車で行けたら面白かろうな,とも思っていた.それでトビリシ空港に14時半ごろ到着して,そのままバスで中央駅に向かったところ,なんかその晩のイェレヴァン行きの切符が買えちゃったんだよね.もう遅いから駄目とか売り切れとか言われるかと思った.

よくある旧ソ連式の寝台車(いわゆるクペー)で,ひとつのコンパートメントに四つベッドが出せる.俺が乗ったコンパートメントでは,すでにほかの三つはうまっていた.ふだんはトビリシ〜イェレヴァンの往復をする列車なのだが,夏季だけトビリシではなく黒海沿岸のバトゥミが始発になるので,そっちから乗っていたのだろう.そもそも,トビリシより前から乗ってた人のほうが多そうだ.

ところで,日本国籍の人はアルメニア入国にビザが必要である.乗車すると,車掌から申請用紙を渡された.しかしここが俺の間抜けなところで,「うーんペン持ってないけどどうしたもんかな」と思ってるうちに寝てしまったのである.日付けが変わったころに国境駅について,俺だけ事務所に連れていかれた(ほとんどの客は現地の人のようで,ビザ不要).係官曰く「なんで申請書書いてないんだよ」俺「すいません今書きますからペン貸してください」こんなんでなんとかなってよかった.滞在先住所もホテルとか全然決めてなかったから空欄にしといたけど,別に何も言われなかったし.ちなみにビザ代は10$払った.本当はもうちょっと安いんだけどドラム(アルメニア通貨)がない.

どのガイドブックを見ても「わりと遅れる」みたいに書いてあるけど,とりあえず今回はおおむね予定通りについて,別に問題なかった.よく眠れたし.せいぜい,トビリシ中央駅で長時間待つのに苦労したぐらいである.駅のフードコートがほとんど全部閉店中ってどうなんよ.


2013-03-20(水)

無題

個人旅行だと,食事をするときどこに入るか,というのはそれなりに難しい問題だ.ほかの人達はどういうふうに選んでるんだろう.ガイドブックに載ってる店に行くこともあるけど,そう丁度いい場合ばっかりでもないしね.俺の場合,地元で普通に使われている食堂的なものを探すつもりで,1)ほどほどに客が入っている 2)客の年齢層が多様である 3)内装が綺麗すぎない,あたりを目安にすることが多い.でもイベリア半島は夕食が遅いので,19時とかに行ったりするとどこも全然客がいないので困った.

あと酒は飲むけどワインはあんまり好みじゃないって人は,一回ぐらいはヨーロッパでいくつか試してみるといいのにな,と思う.ハウスワインとか銘柄無指定とかでいいから.あっちで試してみてもいまいち好きになれなかったら,それはまあ好みの問題なのでしょうがないけど.

今回はドバイ空港のバブリーな免税店街で有名なエミレーツで行ってみた.

行きに搭乗口で搭乗券を処理してもらうと,何か変な反応が出て係の人が確認を取ったりしている.何か忘れてたことでもあったかと思ったら,なんと満席アップグレード,いわゆるインボラでした.12年ぶりのラッキーだぜうひゃっほう.ちゃんと飯もサービスもビジネスクラスだった.ホームページで直接買った最安ランクのチケットだったんだけど,運がよかった.ていうかああいうのってチェックイン時に言われるのかと思ってたんだけど,搭乗寸前で言うこともあるんだね.

今回ビジネスに乗ってびっくりしたのは,座席がほぼ完全に水平(ベッド状)にできたことである.前はこんなことできなかったような気がするけど,これはエミレーツのビジネスクラスがすごいのかそれとも12年で時代が変わったのだろうか.それと付属のヘッドホンがノイズキャンセリング式なのにも驚いた(かなり効果はあった).こっちは,12年前にはそもそもそんな商品はなかったな.いずれにせよビジネスクラスのサービス比較なんて俺にはしようがないのでよくわからん.

ところで,バラハス空港の免税店でエミレーツの乗員が行列しておみやげを買っているので,ちょっとびっくりした.普通はあんまり乗員が免税店にいるの見ないけど,ドバイでワインを入手しようとするとよっぽどコストパフォーマンスが悪いんだろうか(みんなUAE人ではなさそうだった).ドバイ空港の免税店にはお高そうなワイン屋が一軒だけあったような気がするけど.


まあこんなでかい町に一日しかいなかった程度でどうのこうの言うのもアレだ.雨だったから,おみやげ選んだり絵を見てたりしただけだし.

なんつうかスペインてはっきり言って財政的にはギリギリの国のはずだよな.若者は仕事がないほうが普通だとか言って.でもなんかそれなりに活気があるしインフラも別に死んでないようなのはなんでなんだろ.破綻すると突然そういうのが全部死ぬのだろうか.リスボンと比べても,店のつぶれた跡も少ない気がするしバーやレストランなんかも普通に客が入ってるみたいなんだよなあ.サラマンカにも学生がいっぱいいたけど,そのコストって最終的には結局フランスやドイツの税金なんだろうか?
天下国家の話が結局ミクロな生活水準にどう影響するのかって,要因が多すぎていまいちよくわからん.

治安が悪くなったと言われつつも,昼間普通に歩いてて不安を感じるというほどのことはないしなあ.そりゃまあ地下鉄のスリぐらいは出るだろうが.いつも考えてる基準だが,いわゆる社会的弱者に該当する人達が普通に町を歩いてる時点で,そうでない地域とはだいぶレベルが違うと思う.

ところで首都クラスの巨大都市の場合にありがちなミスとして,「道を間違えたまま長時間気付かない」というのがあるが,今回もやってしまった.そう簡単に町外れにならないし,大きなブロックの街区が続くから気付きにくいんだよなあ.プラド美術館を見物に行こうとして,20分もかからんであろう距離に1時間以上かかってしまった.せめて晴れてさえいれば…….

あとバラハス国際空港はやたらでかいのでちょっと大変だった.特に,非シェンゲン国に出発するゲートはそうとう遠い.今回空港についたのは離陸2時間前なのだが,ゲートについて近くの店でおみやげをちょっと買った時点ですぐ搭乗が始まってしまった.

こちらもコインブラと同程度の由緒ある大学があるというので,見物に来た.こっちはコインブラよりもっと規模がでかく,旧市街の外側に大型建物の集まるキャンパスもできている.いちおう旧市街の古い建物もある程度使ってはいるようだが,そういうのも中をのぞくとわりとふつうだったりする.ファサードだけ旧市街に合わせてあるとか.あ,でも公立図書館はなかなか面白かった(単なる観光客でも普通に中に入れる).古い建物を生かしつつそれなりに現代的な内装になっててよい.
というか,旧市街の建物が全部古いわけじゃなくて,けっこう再建されたものもあるご様子.明らかに古い建物以外は,実際に石造りなのかそれともコンクリで建てたものに砂岩のパネルを貼ってあるのかもよくわからない.ただ,ここでは再建したり新しく何か建てたりするときに,カラーをくずさずにやるという決まりかなにかはあるようだ.旧市街だけでなく周辺の新しい町にしても,色は同系統のものが多い.

この町は,中央広場とその前後の通りへの集中がかなり強い.ヨーロッパの旧市街というのは多かれ少なかれ中央広場を中心としているものだが,それにしても極端だ.中央広場周辺とそれ以外で,人の量,建物の豪華さ,店のにぎわいなどに圧倒的な差がある.ちょっと離れたエリアにショッピングセンターやデパートなんかもあったけど,ほぼ住宅街と同様の人通りしかないのでびっくりした.「ショッピングセンター」に至っては,開いてる店が二軒だけだったという有様である.施設全体が休業日なのかと思ったほどだ.だいたい,中規模の町の中央広場で,周囲をひとつの巨大な建物が囲ってる方式はほとんどないのではないか?
というか逆に考えると,賑やかな繁華街と静かな町を両方楽しめてお得とも言えるかもしれん.ちょっと離れたところにある店などでゆっくり酒を楽しんだりするのもよいものだ.

ここではバスルーム共同クラスの安宿に泊まっていたのだが,三泊分前払いしていたのに,二日目に帰ってくると「実は三日目には予約が入ってたの忘れてた.うちでやってる別の宿に移ってほしいんだけど」的な書きおきがあった.適当だな.一泊分15ユーロのままテレビ付きになったし無線LANも接続がよくなったので,まあアップグレードと言えなくもないが,共同バスルームは前のほうが使いやすかったなあ.

ところで,ここの学生はコインブラと違って,夜大騒ぎして回る奴がうじゃうじゃいる.一人で旅行していると,リア充爆発しろ感が大変よく味わえる.
でもあれだホレ,ワインは一人で飲んだってやっぱりうまいんだよ.
当日記はぼっち充を応援しています.


ポルトガルとスペインの間のルートはいろいろあるが,中部を通るルートだと,北部の都市ポルトを出発してヴィセウやグアルダを経由,国境を越え,サラマンカを経由してマドリッド着というバスがあるようだ.コインブラからこのルートに行くには,どうやら途中でバスを乗りかえるらしい.しかしそういうことは全然聞いてなかったので,ちょっと戸惑った.コインブラの観光案内所では「コインブラ発サラマンカ経由マドリッド行き」というバスの案内がもらえたし,バスターミナルでも普通に「サラマンカ行き」という切符が買えたので,最初はそういう直通バスがあるのかと思っていたのだ.しかしコインブラを出て一時間ぐらいするとアルベルガリアなる町で一旦下ろされ,そこでポルトから来たバスに乗りかえろと言われた(ようだった).

というかコインブラのバスターミナルはあまり整備されていないような感じだ.大きな町のバスターミナルというと,ふつうは「10時30分発 マドリッド行き 7番乗り場」みたいな発着案内が一覧で表示された掲示やモニターがあるものだが,そういうのがいっさい無いので,とりあえずバスの運転手に聞いてみるしかない.バスに掲示してある行き先表示もいまいち確実じゃないようだし.インフォメーションカウンターみたいのもないんだよな.

時間はコインブラからサラマンカまで,乗りかえ待ちも入れて総計6時間半だった.まあそんなものだと思う.むしろポルトガルとスペインに一時間の時差があるのをうっかり忘れそうになる.なお両国ともEU(というかシェンゲン国)なので,国境審査はわりあい簡単である.日本のパスポートならちょっと確認するだけで終わりという場合がほとんどだろう.まあバスなので全員のパスポートチェックが終わるまで進めないけど,それでもそう多大な時間はかからないと思われる.

車窓の風景を見ていると,グアルダあたりからだいぶ雰囲気が変わり,まあなんというか不毛な感じになってくる.ポルトガル側ははじめわりと森の多い風景なのだが,それがだんだん石や灌木ばっかりになってくるのだ.そしてなんか砂岩の色をしたサラマンカの町に着いた.


コインブラ大学を見物に来たのがここに来た主な目的だ.中世からの由緒ある大学であり,この町の主な観光名所でもある.エヴォラ大学同様,中世からの建物もちゃんとそのまま授業とかセミナーとかで使っている.もっとも,部屋さえあれば事足りるのは,まあ文系とか教養の授業に限られるな.最近の科学研究をするような部門は,ちゃんと新しく建てた建物に,ふつうの大学とおなじようにあれこれ並んでいた.
ところで,町の大聖堂(もちろんカトリック)と動物学教室が同じ建物にあるというのは違和感を覚えないのだろうか?

ここは大学の町だけあって学生がうじゃうじゃいる.見物に行ったときにちょうど,新入生が無意味に声を出させられる的な行事をやっていた.ああいうのどこにでもあるのな.
しかし学生の町なのにわりとおとなしめなのは不思議である.夜も早くて,19時とかで中心部の店はだいたい閉まってる様子だった.バーを飲み歩いて騒ぐ学生とかそこらに吐き散らかす学生とかもあまり見ない.時期が悪いのかしらん.でも西洋の3月って別に年度末でもなんでもないよなあ.

ところで,この町も例によって坂が多い.大学も急な坂の上にあるので,大学関係者は毎日登ったり降りたりすることになるらしい.難儀なことである.坂の上に直接行けるリフトもちゃんとあって,脚があまり良くない人はこれを使っているようだ.
ただ高低差が多い上に不規則な路地というのは,構造としてはおもしろいものだ.リスボンで言えばアルファマ地区のようなものだが,こちらは大学関係の活動があちこちに見え隠れするところがいいと思う.

また,この町の中心部はまあ歩いてどこでも行けるぐらいのサイズである.しかもそれなりに施設はそろっているので,旅行者にも過ごしやすい町だ(坂にさえ慣れれば).せっかくだからショッピングセンターに行ってみたりして,フードコートで定食を食べたらなかなかうまかったのでびっくりした.


リスボンといえば急坂とトラムと港である.……長崎?
いやそれはともかくこのトラムというやつ,乗ってみるとわかるが猛烈に遅い.下手すると早足で歩いたほうが早く目的地に着けるかもしれないレベル.かなり狭い道が多く,急坂も多いためどうしようもなかろうとは思う.本当に便利なのか疑問になるが,乗ってるのが観光客ばっかりかというとそうでもなくて,けっこう地元の人も乗っているようである.やはり坂が多くてしんどいからだろうか.
というかそもそもこのアップダウンの多い地形で大都市をやっていくこと自体けっこう無理ゲーの気もするが,それなりにがんばっているのはすごい.確かにもともとポルトガルは山がちなので,どこの町に行っても坂ばっかりではある(このへんスペインとはけっこう違う).でも歩いて行動できるサイズの町ならまだいいんだけどなあ.それに今は複数の地区を地下鉄やらリフトやらなんかで結べるが,昔はどうしてたんだ.

ここでは普通に観光名所とか見たりもした.中世の建築とか芸術とかを見物していると,宗教信じてる奴の情熱にはなかなか勝てないよなあとか思う.やたらに詳細に描かれた宗教画の巨大なアズレージョとか,聖堂のはしからはしまで細かい彫刻がしてあったりとか.情熱があればいい作品ができるかというとそれはまた別の問題だけど,一生懸命こつこつやる系のものだと,なかなか普通の人ではあそこまで気合いを維持するのって難しいよな.
ところで,アズレージョといっても適当な絵から異様に詳細な絵まで千差万別だということを初めて知った.適当なのは本当に適当でけっこう面白い.

あと第二テーマに従ってワインバーなるものに行ってみたところ,何ページもあるメニューのほとんどがワインリスト,食べものはオリーブとかハムとかパンぐらいしかないというかなりハードコアな感じだった.ボクチンこんな店初めて入るのでびびり気味だったわけだが,うまいポートワインをいくつか楽しんで6ユーロいかないという驚きのお値段.


さて春の旅行だが,今回のテーマは三つだ.
・古い大学を見物する
・ワインを楽しむ
・ポルトガル語とスペイン語に触れる
というわけで,エヴォラにも古い大学があるというのでちょっと寄ってみた次第である.間抜けエピソードとして,大学がどこにあるのか初日にはどうも見つけられず,二日めにGPS地図を使って探したらあっさり見つかった,というのがあった.初日はずっと雨だったので使えなかったんだよね.意外な弱点だ.

大学は古い建物も使っているらしく,回廊のある修道院状の構造の部分があったり,教室の中も含めてアズレージョ(ポルトガル特有の彩色タイル芸術)で装飾してあったりしてかっこいい.日本の大学も古い建物もっと使おうぜ.再建するとか新しい建物を古い様式で建てるとかでもいいからさ.金がかかりすぎて駄目か.

エヴォラは旧市街が世界遺産ということである.わりにシンプルというか地味な印象の町だ.これは色調がかなり統一されて,しかも塗りがどこもだいたい綺麗なこと,建物のファサードが装飾ひかえめなことあたりが理由ではなかろうか.まあ,そもそもあまり大きな町ではないというのもあるな.オフシーズンだったこともありひっそりした静かな町だった.

というかそもそも店のある通りが少ないような気がしないでもない.スーパーなんかも旧市街にはないようだし.飲食店はそこそこあるようなのだけど.


2012-09-12(水)

無題

飲み食いの話.

前回ブルガリアに行ったときは,ブルガリア名物の冷製スープのタラトルというのについて「これは単なる薄めたヨーグルトではないか」という感想を抱いたものである.しかし今回,慣れてきたせいかおいしいような気がしてきた.いろんな店で頼んでみると,味付けがそれぞれ微妙に違ってるのも面白い.また,自分でオリーブオイルや塩を使って味を調整しつつ食べるのも良いらしい.教えてくれたブルガスのレストランのおっちゃんに感謝.

あと,今回行った地域はワインもけっこう作ってるらしいので(あちこちでブドウを栽培してるのも見かけた),積極的に頼んでみたところ,日本で飲む安ワインとは全然違ってて驚いた.美食とは縁遠い俺でもはっきりとわかるぐらいに違う.てきとうに安いやつを頼んでも,ものすごくブドウの香りがするし,イヤな味はあまりしないし.まあ,そもそもヨーロッパではある程度ワインのレベルが高いのは当然なのかもしれん.パンやビールのレベルが平均的に高いのと同じように.

Yがビール派なのでいつもついビールが多くなっていたのだが,今度からはヨーロッパに行くときはワインも試してみようと思った次第.

前回来たときは「うへえ何この荒れた町」とか思って,さっさと通りすぎてしまったところである.今回二日ほど滞在してみて思ったのだが,ブルガリアの都市部でなんだか荒れた印象を受けがちなのは,廃ビルが妙にたくさんあるからではなかろうか.店舗が入ってたらしき場所が空のままになってる建物もけっこう見るし,つまり,単にブルガリア経済がわりとしんどくて,きれいな大都市を維持する余裕がないだけのような気がする.ただ,そうだからと言って,他の国に比べてことさら不審な連中が多い,というわけでもないようだ.まあいなくはないのだろうが,少なくとも明るい間に歩くかぎりは普通の注意で大丈夫な町ではないかと思った.というか結局バルカン半島は全体的に田舎なんかな…….

まあ今回は,市中心部を散歩した時間より,郊外や南の山(ソフィアの町のすぐ後にけっこう高い山がある)の麓をうろうろしてた時間のほうが長かった.そのあげく,古い教会とか歴史博物館とかの観光スポットには到達できたのだが,一番興味があった「山の上のほうから町を眺めてみる」計画はわりと失敗する始末だ.某歩き方には山頂近くの村までバスで行けるとか書いてあるのに,そんなバスはそもそも存在してなくてがっかりである.何かリフトみたいなものが遠くから見えたので,がんばって行ってみたら「土日祝日以外はやってないよ」みたいなことが書いてあって,またがっかりだ.しょうがないのですこしだけ道にそって上ってみて,そこからの眺めを楽しんだりレストランで飯を食ったりして帰った.

ところで,ここは首都なので,オサレショップの類も探せば見つかる.最終日は調整をまちがえてけっこうお金が余ったので,官庁街の高級っぽいレストランでディナーを楽しんだりしてみた.大変洗練されたお味を堪能できて満足である.今回ぶっちぎりの高額ディナーだ.それでも二人で60レフちょっとだったけどね(1レフ=52円ぐらい).


いちおうブルガリア黒海沿岸地方の中心都市の一つである.歴史が古いということもないし,別にこの町自体に観光名所がたくさんあるわけではなく,あたりに観光に行く拠点としては多少人が来る感じ.まあ,港湾都市としての意義のほうが大きいのかもしれない.

それなりにホテルやレストランなんかもあるのだが,スーパーが中心部に無いのはちょっと残念なところである.一番近いところでもけっこうはずれのほうまで行かないといけなかった.あと,プロヴディフから到着した西バスターミナルもかなりはずれのほうにあり,中心に出るのにちょっと苦労した.あとから考えると,むしろ市バスを活用すべきだったのかもしれないな.そう複雑な路線でもないし.

中心都市とは言ってもあくまで地方都市であり,日本の基準からすればずいぶんのんびりした町である.夜に涼しくなると,大通りを海辺の公園まで散歩してる人達がたくさんいたので,まねしてアイスを食べながら散歩してみたりした.どうでもいいが,ここに限らず夏のヨーロッパには夕方〜夜にかけて散歩してる人が多数いるのだけど,本当に大通りを散歩するだけであってどこか目的地があるわけではないのな.よく見てると同じ人が何回か行ったり来たりしてることもある.

特記事項.この町は猫が多い.もともとブルガリアは動物がわりと自由にしている国ではあるが,それにしても特に猫の多い町だった.大通りにも平気で座ってたりするし,レストランで飯を食っていると猫が寄ってきたりする.


ネセバルとソゾポルはわりとキャラがかぶっている.

  • 地域の中心都市ブルガスからバスで3〜40分.日帰りも簡単
  • かなり古い歴史を持つ港町である
  • 小さな半島に旧市街がある
  • ビーチが近くにあり,海水浴客も多い

などなど.ただし大きな違いが一点あって,ネセバルは世界遺産だがソゾポルは別にそうじゃないのである.おそらく,ネセバルにはかなり古い時代の建物や城壁などが残っているからだと思う.ソゾポルの旧市街もそれなりに観光名所なのだが,まあ実際のところ,トルコ時代以前のものはそんなに残ってなさそうな感じだし.

結果として,ネセバルのほうがだいぶ観光客が多く,観光地化もかなり進んでいるようだ.物価も高く,物売りやレストランの営業もがんばっている.一方,ソゾポルはもっと素朴な感じで,なんか地元の人が来る海水浴場のような雰囲気も少しする.観光地化してない,とまでは言わないが.外人の観光客ももちろん来てはいるけど,ネセバルのように団体で来てたりとかそこら中記念写真を撮る人だらけ,とかいうほどのことはないのだ.というわけで,旅行者的には両方行って比べてみると面白いと思う.個人的にはソゾポルのほうがのどかで好きだ.猫もいるし.




ブルガリアに入ってからどうするかは,実は全くノープランだったのだが,Yといいかげんな協議の結果黒海方面に向かうことになった.一気にバスで移動してしまうと六時間以上かかってちょっとしんどい(し,この案に決まった時点でもう昼も近かった)ので,途中プロヴディフで一泊することにした.

せっかくなので,プロヴディフも半日ほど観光をする.中央通りも旧市街も二年前来たときと変わらぬ雰囲気で,前回を思い出しながら散歩した.けっこう覚えているものである.中央通りの広場にあった整備中の遺跡が,整備が終わって入れるようになっていた.あと中央通りのマクドナルドの看板はキリル文字で書いてあったはずだが,ラテン文字に変わってたのはちょっとショックである.

ショックと言えば,中央通りの両替屋で両替したらレートをごまかされていたのもけっこうショックだ.10ユーロかそこらの損害ではあるのだが.こういうのに当たったのは初めてだと思う.しょぼーん.あとから気づいたのだが,レートの表示に「買い」と「売り」の両方の表示がしてある店と,「売り」のほうだけしか表示してない店があるのな(つまり外貨を現地通貨に換えるといくらになるか,頼んでみるまでわからない).あれって関係あるだろうか.

スコピエからソフィアに行くのは,直通バスがあるのでそれに乗るだけである.おわり.

いや,本当に単純だ.国境でバスに係官が入ってきて一旦全員のパスポートを預かる,よくあるパターン.だいたい5時間弱ぐらいでソフィアに着く.しいて言えば8時半発の次が15時発なので気をつけるぐらいだが,スコピエのバスターミナルはわかりやすいので,寝坊さえしなければ問題はないと思う.

むしろ今回はソフィアに到着してからが問題だった.9月6日はブルガリアの休日なので,ツーリストインフォメーションが休みなのである.前もプロヴディフで同じ目に合ったのをすっかり忘れていた.あれはプロヴディフだけの休日かと思ってたらそうでもなかったようだ.というか某歩き方には,ソフィアのインフォメーションは無休とか書いてあるのだが…….

悪いことに今回はソフィアの宿に関する情報を何も調べてきておらず,ガイドブックすら持っていなかった(次の日にYと合流するので,持ってきてもらうことにしていた).完全にインフォメーションを当てにしていたのである.しかたがないので,空港バス停留所の近くをしばらくうろうろ歩き回ってみたところ,一軒ホテルを見つける.しかし,これが普段なら絶対泊まらないような高級ホテルなのだ.かなり悩んだが,(1)Yを空港に迎えに行くのが朝であることから,バス停から遠いホテルは避けたい (2)荷物を持ったまま暑いなか歩きまわってもう疲れた,という理由でここに泊まってしまった(もちろんカード払い).すげえ敗北感.

高いだけあって部屋はすっごく快適だったけどね! ていうか,高級ホテルなのに予約なしで泊まれちゃったのも変な感じだ.

たまたまだったのかもしれないが,どうもスコピエではあっちこっちでやたらに工事をやっていた.特に,市街が一望できるという城塞跡が入場不可だったのが大変残念である.

スコピエはだいたいの地域が高層ビルや高層マンションの並ぶふつうの大都市なのだが,旧市街の一角だけが突然トルコ式全開であからさまに雰囲気が違う.市場とかもあって人がたくさん来ていた.また,旧市街近辺にはいわゆるキャラバンサライ(隊商宿.四角くて中庭があって二階建てのアレ)の跡なんかもあったりするのだが,たまたまちょうどイベントなどやってるところに遭遇した.何かデザイナー関係のイベントらしく,それぞれの小部屋にデザイン作品を展示したり,中庭ではプレゼンテーションやパネルディスカッションなんかの出し物もあったようだ.まあ内容はともかく,こういう遺跡をイベントで活用するというのは面白いなと思う.

この町は中心部に三つも四つもショッピングセンターがあってちょっと不思議だ.たいてい,そういうのはけっこう郊外にあるもんなのだが.だいたいは先進国型のきれいなショッピングセンターなのだが,中央のやつだけはなんだか旧共産圏の雰囲気をひきずったダサさがある.旅行者として見ると,こっちのほうがむしろ味があると言えるかもしれん.

どうでもいいが中央広場にある超巨大な像は,マケドニアの首都ということでやはりアレキサンダー大王なんだろうが,彼の生まれたころのマケドニアってテサロニキ近辺だよな.

あと,泊まった宿に宿泊者用のPCが置いてあって,それはたまにあることなのだが,OSがubuntu linuxなのでびっくりした.


オフリドはマケドニアの数少ない観光名所である.きれいな湖のそばに旧市街や古い教会,城塞跡などが残っており,風光明媚なよい所だ.観光客がわりと来るので,安宿やプライベートルームの類も充実している.今回は,コストの都合で新市街のプライベートルームに泊まることにした.家主の老夫婦は二人とも英語がほとんどわからないのだがわりと親切で,コーヒーいれてくれたり,洗濯機を使ったら干しておいてくれたり,何か色々と町の説明なんかもしてくれていた(ような感じだ).ときどきロシア語からの類推で意味がわかることがある,という程度だったけど.

ここの旧市街はそれほどビシッとスタイルが定まっているタイプではない.下のほうはトルコ風のお屋敷みたいのが何軒もあるが,上のほうはけっこう普通の家もあったりする.でも,狭い路地を歩いたりするのはやはり楽しいものである.また旧市街の一番下はそのまま繁華街とつながっており,オサレカフェとかレストランとかもいろいろある.このへんでビールだのコーヒーだの飲みながらぐだぐだ過ごす,というのも定番であり俺もそうしてみた.レストランの飯もわりとうまい.

中心部から湖岸にそって東側は,そのまま遊歩道になっていてホテルやレストランなんかもあり,湖で遊んでる人もいたりしてけっこう賑やかである.一方旧市街のある丘をまわりこんで西側に行ってみると,一気に人が減って静かになった.こっちにもビーチやコテージっぽい設備があるのだが,もう夏も終わりのせいかほとんど誰もいない.こっちは国内の客が主に来るのかな.

ところで,アルバニアは地中海文化圏に属しているので,夏の昼間は町の活動がだいぶ停止する.そして夕方になるとまた急に人が増えるのだ.しかしマケドニアまで来るともはやその文化圏ではないのかもしれない,と思った.昼でも夜でも人の量がそんなに違わないようである.あと,アルバニアではカフェや道端でのんびり話をしている連中はほとんど全員が男だったのだが,マケドニアでは別にそういうことはないようだ.アルバニアはイスラム教徒が多いからだろうか.


アルバニアとマケドニアの国境越えはそれほど便利にはなっていない.特に,旅行者の多くが行くであろうオフリド(マケドニア)とティラナ(アルバニア)の間には直行の交通手段は存在しないらしい.

国境近辺はオフリド湖があるので,図のように北を回るルートと南を回るルートとが考えられる.北回りだと,ティラナからスコピエ行きのバスに乗ってストルーガで降り,そこからミニバスでオフリドに行く.わりと楽だと思われるが,実はティラナ発スコピエ行きは9時か16時の二本しかないようだ.間抜けな話だが俺はバス会社がどこにあるか見つけられず,9時のに乗ることができなかった.

16時までぼーっと待つのもなんなので,南回りルートを試してみることにした.まずティラナからポグラデツまではミニバスで行ける.しかしまたここで軽く失敗である.ミニバス乗り場とおぼしきあたりに,確かにバス停はあるのだが,中心街に向かうバスしか来ずどうも様子がおかしい.一時間ほど待ってみたがどうも何もないので,あたりの人に聞いてみたところ場所を間違えていたことが判明.ほんの少し違っただけなのだが,絶妙に最初の位置からは見えないあたりにミニバス乗り場があった.

気をとりなおしてポグラデツ行きのミニバスに乗る.ポグラデツに着いたらタクシーでスヴェティ・ナウムまで移動し,そこからバスに乗ろうと思っていた.ミニバスの運転手にもそのように言ったつもりだったのだが,どうも英語での意思疎通にやや失敗していたようだ.ミニバスはポグラデツに着く前に国境に寄り,俺を下ろしてポグラデツに行ってしまった.しばらくして理解できたことだが,これは実は北の国境に下ろしてくれていた.つまりそのほうが近いからのようである.

それはいいのだが,この状態で国境から先に行くにはそこにいたタクシーしか方法がない.なんとオフリドまで30ユーロと言うので大変困った次第である.一時間もかからないのにずいぶん高いような気がするが,さりとて他にどうしようもない.やむなくタクシーに乗りこみ,拝み倒して24ユーロちょいで勘弁してもらった.うーん.選択権がないと交渉しようがない.ていうか,後で気付いたのだが,ストルーガでタクシーを降りたほうがマシだったのかもしれん.

アルバニアの首都だが,まあ,観光客的には見所の少ない町である.でかいわりにインフラも(先進国の基準からすると)整っていないので,滞在もそんなに楽ではない.

特に,長距離バスの乗りかたがとてもわかりにくいのは,ちょっとなんとかしてほしいと思う.一番大きなバス乗り場は市内のだいぶ西のほうにあるのだが,違う場所から出るバスもけっこうある.ミニバスで行ったほうがいい場合もあるし,私営のバス会社の場合そのオフィス前から出たりする.よくわからない場合,ホテル(ある程度以上のランクなら)やツーリストインフォメーションで聞かないとどうしようもない.インフォメーションは親切でいいのだが,土日は休みなのでそれだけ注意.

というか,ヨーロッパを旅行するときは日曜をどこに当てるか悩むよね…….首都だからまあ大丈夫じゃないかと思ってここにしたのだが,見事に店もインフォメーションも閉めてるところばかりだった.俺は「旅行中にそこの本屋で数学の参考書を買ってみる」という趣味があるのだが,結局ティラナでは開いてる本屋をほとんど見つけられなかった.残念.

ただ,飲食店はさすがにけっこうやっていた.ティラナには,首都らしくオサレ買い物エリアが存在し,レストランとかカフェとか行くとそれなりにいい感じである.lonely planetでおすすめのレストランで晩飯を食べていたら,外人観光客とちょっとおしゃれした地元の客が半々ぐらいで来ていて,ちょっと面白かった.


2012-09-02(日)

無題

ベラトからティラナに行くバスの中で:

アルバニア人「ところで,日本だとアルバニアってどういう風に思われてるの?」
俺「……いやー,そもそも日本ではアルバニアに関する情報自体あまり無くってさ」
ドイツ人「ていうか,どういう所かわかんないから来たんだろ?」

そうそう,そういうことだよ君.旅行好きはこんな理由で行くこともあるのだ.

2012-09-02(日)

ベラト

ここはアルバニアにある世界遺産のひとつなのに,某歩き方で取り上げてないのはもったいないのではなかろうか.lonely planetだとアルバニア旅行のハイライトのひとつ,とまで書いてあるのだが.

ウリはトルコ型の旧市街で,ここのは「街道に面してやたらとたくさん窓がある」という大きな特徴がある.なんか圧迫感のある光景だ.民俗学博物館的なところの説明では,窓がたくさんあるほうが空気が通って涼しいとか書いてあったけど,正直,町に来る奴を監視する目的があったんじゃないかと思ってしまう雰囲気だった.実際のところどうなんだろう.

また,旧市街中心部は丘にそって作られているのだが,さらにその丘の上には城跡も残っている.ここの城は,城壁内には(城本体以外に)家も並んでいて町になっているタイプなのだが,なんとこの城壁内の町もまだそのまま使われている(城と城壁自体はさすがにもう跡だけである).実際生活するにはかなり不便だろうと思うのだが,すごいなあ.水道とかどうしてるんだろう.

あとこの町ではけっこう馬を目にした.思うに,あれは普通に実用的なんだろう.旧市街の中心部では道がとても狭くて,坂はきついのに自動車が通れない.階段になっている道も多いし.それでも馬とかロバとかなら,荷物の上げ下ろしに働いてもらえるというわけだ.

ちなみに,旅行者として行く場合,食事をするところの選択肢はそんなにない.素直に観光客相手のレストランも行ってみることをオススメする.というか,「観光客相手の店は高くてマズい」というのは,外食文化が発達している地域の常識なんじゃないかと思った.世の中,そうでもないところもたくさんあるわけだ.

なお,カフェやバーはかなりあるので,それは心配無用である.


トルコ航空の関空→イスタンブルは朝5時半着であり,さらにイスタンブル→ティラナは夜7時発である.他に便はない.つまり,関空からティラナに行こうとすると,例によってイスタンブルで12時間以上の乗り継ぎ待ちになるわけだ.というわけで,前回と同じくトランジットホテルサービスを利用し,イスタンブル半日観光をした.前回はようすがよくわかってないので周辺を散歩しただけだったのだが,今回はもうすこし歩きまわってみたところ,前回泊まった場所のがどこだったのかも判明してちょっと面白い.

ところで,トルコ航空のトランジットサービスには「イスタンブル観光ツアー」コースと「ホテルだけ」コースとあるようだ.で,俺はどうも間違って観光ツアー組のリストに入れられていたらしく,空港で無意味に二時間以上待つはめになった(観光ツアーは朝9時が最初らしい).まあ,それでも10時間以上あるんだけどね!

外に出てみたら,大通り付近で警察がやたらにボディチェックなんかをしている.こんなに物々しい雰囲気の町だったかいなと思っていたら,どうやら大きなイベントがあるからだったようだ.後で調べたら,8月30日は独立戦争での戦勝記念日だったらしい.軍人やら警官やらがずらっと整列し,何か大統領かそれ的な人が演説したり軍楽隊が演奏したりしていて,観客もいっぱいだし貴賓席までしつらえてあった.