短編集。「Lesson」、「誘惑」、「抱きしめたい」前後編、「爪」、「リプレイ」、「まばたき」前後編、「通い猫」、「かはんしんのこい」収録。
 二宮ひかるの初単行本ってことになるんだろうか。絵も今とは随分違う感じだし、ネームなんかもこなれてない感じがするかな。なんというか、ハッキリ言ってわかりにくい。というのは、わしが男性だからかもシレン。とかいいつつ、シチュエーション的に教師と生徒とか上司と部下って感じだったり、で、どっちが男、どっちが女ってのも両方あったりして、ある意味エロ系の漫画としてはスタンダードなのかもしれない。けれど、やはり視点が違うなーとか。その辺が二宮ひかるの二宮ひかるたるところなんじゃないかな、とか、知った風なことを考えたりしました。

 なんて書きながらも、はたしてイイ漫画か?面白い漫画か?と冷静に考えると、ちょっとなあ。いや、イイ。いいんだけど、これを他人に勧めるか?と考えると、答えはNOなわけで。
 でまあ★☆☆☆☆かな。二宮ひかるのほかの作品を読んでみて興味があれば、って感じ。よく書いてるけど、いわゆるコレクターズアイテム的な一冊。

 しかしなんだな。
 この人の書く、先生なり上司なりの、上の立場にある女性ってのがなんとも艶めかしいね。で、なぜか必ず眼鏡だったりするんだけど、そこがまた、ね。や、ほかの作品でもちょこちょこ眼鏡かけた女性が出て来るんだけど、いいんだよね、これが。あと、「ハネムーンサラダ」の遥子も眼鏡かけてる場面がいくつかあるんだけど、なんかイイよねえ。
 ・・・って、わし、やはり眼鏡萌えなんじゃろか(汗)。

(発行日:1996/02/29)

 かれこれ5巻目。
 前巻のヒキが、吾郎ちゃんらオモテの人間がネクサス計画:月面都市建設に旅立って、他方裏の世界の人間であるロストマンは・・・って感じだったかと思う。で、この巻はまるまるロストマンらによる人類初の宇宙戦。考えてみるとロストマン編では随分いろんな人が死んでるよな。ロストマンも何度となく死んでもおかしくない状況にありながらことごとく生き延びている。そういうのって如何にも漫画なんだけど、けれどその辺がロストマンのロストマンたる所以なんだろうなあ。とか思わせられるあたり、この人の漫画家としての力量なんだろう。とかわかった風なことを考えたりします。
 ともあれ、相変わらずイイです。というか、前巻あたりからがますますイイ。この巻ではとりわけアボットだよなあ。多くは書かないけど、すごく人間くさくていい。あとはやはりツェン・リーか。彼はいずれまた出てくるんだろうな。楽しみだ。
 そんなこんなで★★★★☆。人に薦めたくなる漫画になったと思います。

 で、この後はまた吾郎ちゃん編になるわけだが、はてこの漫画、どの辺が終着点になるんだろうか。時間の流れないエピソードやっつけ型の漫画ではない、作中どんどん時間は流れて月面の開発もどんどん進んでいるわけだよな。いずれ吾郎とロストマンが再び相まみえるという機会はあるんだろうけど、それは果たしてどういう場面なのか、とか。んー、どんな風にも組み立てられそうだし、またどこでどう終わってもよさそうな漫画ではあるよな。もしかして作者も書きやすいんじゃなかろうか。いらんお世話か。

(発行日:2003/02/01)

 ボレロ編クライマックス〜第2部終了まで。
 プリシラの舞台とスバルの舞台を対照的に描いているのだが・・・。なんていうか、説明が難しいね。説明しようと思うと思い切りネタバレになってしまうし。やってることとしては多分正反対で、結果はどちらの勝ちってことでもなく、という感じだろうか。なんかスッキリしないかなーって気もしなくはないけど、不快ではない。そもそもそういう「勝負」する漫画ではないしね。
 ただ、ここまで行っちゃったスバルがこれからどーなるのかってあたりが問題なわけで、その辺を暗示するのが、この巻後半の「イノセントワールド」ってことになるのか。本編は現在休載中で、この先どうなるのかわからんけど、今まで以上に面白くなることを期待したいね。

 でもなあ。この巻、肝心の舞台でのシーンで、ぐわーっと来るモノがちょっとないのよね。この漫画に何を期待するって、その点に他ならないわけで、それがない以上は「拍子抜け」というか「期待はずれ」と言わざるを得ない。あー、もちろん全部私見だけど。
 そんなわけで、★★★☆☆。

 ほかのトピックでも以前書いてるけど、音楽をテーマにしたり、音楽が主題に絡んだりする漫画って、難しいなあと思うのよね。難しいというか、それをテーマに選んだ時点で作家の人はある種のハンディを背負ってしまうと思うのね。まあそういうハンディってどんなジャンルを書こうともついてまわるものなのかもしれないけど。
 曽田センセにはハンディをものともせずに描き切って欲しいなとか思います。

(発行日:2002/02/01)

 どんどん少年誌化していく誌面にあって、マイペースな作品。いや、いいんですよ、このままで。ていうか、むしろもっとエロを!(←おい)。
 話の方はさくさく展開して、みさほさんが突然いなくなって、亜美と近づいていくって感じで。なんつーか、もう、亜美タンが可愛すぎですな。やあ、実際イマドキの女子高生(←ってひとくくりにするのもアレだけど)ってこんなんじゃないかもしれないけど、でもその辺にリアリティを持たせるような設定にもいちおーなってるしねえ。まあともあれ、「キスしてほしいんだもん・・・」→「バッカじゃないの!?」→「キスっておいしい・・・」あたりの亜美の変化は、読んでて楽しいっつーか、なんだか甘酸っぱい気持ちになりますやね。
 とかいいつつ、漫画として人に薦めるか?ってところで評価すると、ちょっとなーとか思っちゃったりして。どこがどうっていうんじゃないけど、んー、前に「ナイーヴ」のときに書いたと思うけど、恋愛漫画ってのは「こんな恋愛してみたい」と思わせてナンボではないかと。亜美みたいな子と遊ぶと楽しいだろうなーとか、思わないでもないけど、主人公の曽根って根本的に不幸だしね。それに、30過ぎのオッサンが女子高生相手じゃ犯罪だろー、みたいな意識がどっかにあるのかも。あー、だから、なんつーかその辺なんだろうな、とか思うのですよ。対象年齢が低いのかな、って。うん、高校、大学くらいの時分にコレ読んでたら、大ハマリしてたかもシレン。
 そんなこんなで★★☆☆☆。自分でつけといてなんだけど、なんだか不憫ね。

 しかし嫌いじゃないから毎回ちゃんと買って読んでるわけで。先にも書いたけど、最近アッパーズは誌面改革してるらしく、どんどん少年誌化してるからなー。アオリ受けていきなりうち切られたりしなけりゃいいな。

 って書いて更新しようとしたら、8巻の感想書いてなかったのね。あちゃー。
 えーと8巻はみさほさ〜ん!って感じで。そんだけ(←おい)。
 や、なんつーか、この巻もやはり、対象年齢・作中登場人物の年齢と、読み手たるわしの年齢とのギャップが若干あって、、、って話を8巻の時に書いた気がするんだけどなあ。あー、7巻の感想で似たようなことは書いてるな。うーん。
 まあ、そんな感じです。これからはちゃんとやりまーす。

(発行日:2002)