いやもう最高ですよ。
  プロテストでリンはその才能を惜しみなく見せつけ無事合格。天才中尾のビデオを見たリンはその華麗なボクシングに惚れ込み自ら弟子入り志願、最強の天才師弟コンビが誕生、という感じか。
  相変わらずテンポ、リズム、センスがいいなあ。や、リンのボクシングとか台詞まわしも相変わらずいいんだけど、 中尾のビデオがまたいいやね。リンの解説と相まって。帯にもなってるリンのセリフ「天は中尾をギリギリヒトとするためにボクシングを与えやがった!!」センスいいよなあ。
  この人の描く漫画の主人公もしくは主人公格の登場人物って、ほんとに変人が多いよなあ。や、凡人じゃあ話にならないかもしれないけど、それにしても。 変人度合いがすごいよな。でもよく考えたら変じゃないのね。例えばリンみたいなお調子者、世の中にはいるよなあ。 まんまじゃないけど、ああいう性質を持ったヒトはいるよな。なんていうか、その辺のデフォルメのしかたがうまいのか、 あるいは観察眼が優れてるのか。つまり、まあ、いい人物描くよなあ、ってことです。それって漫画描く上ではもっとも必要な技能だろうと思うんですよ。 その点において、新井英樹って漫画家はすごいなあ、と素直に思うわけです。
  またべた褒めで気持ち悪いことになっちゃったけど、★★★★★で。読んどけ。

  今年一番面白かった漫画は何か、と考えたらこれかなあ。ほかにも面白かった漫画はいろいろあるけど、一番ワクワクさせられた、というか、一番続きがきになった漫画、という感じ。 この先もっと面白くなって欲しいなあ。

(発行日:2003/12/09)

  おおっ、4巻のときは感想書いてなかったのか。
  伊集院とミキに加藤のお墨付きが出て、それぞれの思惑渦巻く中いよいよバチスタ本番。 なんと朝田は心臓を止めずに手術を開始するが・・・という感じか。
  今回もなかなか読ませます。隔週誌掲載だと中だるみを感じさせないためには、概ね毎週ある程度のヤマを持ってこなくちゃいけないだろう。 この手の漫画で毎回トラブルが発生するとそれはそれで困ったことになるのだが、 この作品では毎回うまいことヤマを持ってきてるなあという感じ。患者である元婦長と加藤の思い出を持ってきたりとか、 救急救命室の鬼頭をポイントに持ってきたりとかね。まったく飽きさせない漫画です。
  そんなわけで、真っ向から推してみますよ。★★★★★。

  5巻では第一回バチスタ手術は無事成功に終わり、その後ミキの加藤への告白があり・・・というところまで。 このあと本巻にも登場するミキの腹違いの兄である霧島軍司が絡んできてまた波乱がありそうな雰囲気。 いやこらもう目が離せませんなまったく。
  こんちちは!

(第5巻初版発行日:2004/02/01)