東日本大震災から一年。テレビはどの局も「この一年、どうだったか」を
中心に伝えているように見えた。

無論、その爪痕の報道が重要であることに異議はないが、
忘れてはならない災害は関東大震災からこっち、数多いことにも思い至る。
そして昨日のテレビからは「ひとたび被災した場合にはどうしたらいいのか」、
言い換えれば「これからどう暮らすか」というヒントが得られなかったことに
不満に近いものを感じないでもなかった。

沿岸部と内陸部、南日本と北日本、都市部と郊外、また、季節によってその
備えというのは違ってくるはずで、加えて、避難後の身の処し方というのも
あらかじめ知識として持っておけるような啓蒙があってもいいのでは? と。

一昨日の晩、店舗移転でサルベージした防災袋の中身を検分していて
「結局、何を持つのが正解なんだろう?」とWebを覗いてみたものの
“役に立つ”と言われる道具、手法の情報はどうしても散漫になりがちで
体系的にまとめられているようではなかった。
そういった、散り散りバラバラな情報をまとめてわかりやすく広報できる、
それがマスコミにできることのように思うんだが、どうだろう。

少なくとも芸能人を被災地に赴かせて数字を狙った番組を作ることが
報道の役目ではないだろう、という気はする(どうせ芸能人を使うんなら、
色んなパターンの災害と避難のモデルをミニドラマ的に4時間くらい
つむぎ合わせる方がよほど役に立つだろうに。色んな意味で…)。

従来的に9/1(関東大震災の日)に設定されている「防災の日」ではあるが、
いっそのこと、関東・阪神・東日本大震災の日をそれぞれ休日にしてしまって
そういった情報の共有ができるようにしたらいいんでないか、とも思う。

一気に休日を三日増やすのが難しいなら、1/17は西日本、3/11は北日本
9/1は中部~関東、といった形で地方ごとに分けるとか。GWを地方ごとに
ずらす、なんて案よりはずっと意味があるんでないか、とは思うが。

押忍 快速旅団